美容ローラーのリファ(以下ReFa)を展開するMTGが、新たにヘアケアカテゴリーの「リファビューテック(ReFa BEAUTECH)」を立ち上げました。同社のリリースによると、同ブランドとして初のヘアドライヤー「リファビューテック ドライヤー(ReFa BEAUTECH DRYER)」と、ヘアアイロン「リファビューテック ストレートアイロン(ReFa BEAUTECH STRAIGHT IRON)」を10月に発売し、全国のサロンで取り扱いを予定しています。
MTG(株式会社エムティージー)は、1996年に中古車販売業として社長の松下剛氏が立ち上げた会社です。余談ですが、社名の由来は、「Matsushita Tsuyoshi Gumi(松下剛組)」の頭文字だと聞いたことがあります。中古車販売から始めて、その後約10年間はウォーターサーバー「宅水便のキララ」がメイン事業でしたが、2006年に美容市場に参入し2009年にReFaを発表します。*
今でこそ、マドンナやロナウドとのコラボレーションといった派手な広告展開が印象的ですが、販売当初の販促と販売拠点は美容室でのタッチアンドトライです。2009年頃に広告の撮影現場に行くと、美容師さんが撮影現場にReFaを持ってきて、モデルの顔をReFaでリフトアップしてから撮影するという場面に何度も遭遇しました。
そこから、たった10年で累計1000万本を突破し、2018年の上場時の時価総額は2900億円と日本のユニコーン企業として話題を集めるまでに成長しました。美容室が持っている潜在的な価値と可能性を証明する事例だと思います。今年の株価は、以前ここで書いたように中国の政策変更により急落しましたが、今回のドライヤー、アイロンで巻き返しを狙っています。リュミエリーナ、ダイソン、パナソニックはどう対抗するのか、業界内の高級ヘアケアカテゴリーも過渡期を迎えています。