口コミの罠

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「想像してください。あなたは自宅の掃除機を買い替えようとしていて、大手通販サイトで2つの商品に候補を絞り込みました。価格も機能も同程度。違うのはe口コミの投稿件数です。一方の件数は809件、他方は12件。どちらを買いたくなるでしょう? 多くの人が、前者の掃除機を選ぶでしょう。このように、件数のみで商品を評価してしまうことが、e口コミの「数の罠(わな)」です。」*

2019年12月23日付日本経済新聞

投稿件数が多いと購買意欲が刺激され、売り上げも増えることは研究で明らかになっていて、「多くの人が買っているのだから、人気があるのだろう」と周囲の動きに同調したくなる社会的証明(social proof)効果もあるようです。

他にも、

「あなたは友人へのギフト用に大手通販サイトでワインを探しています。商品は5つ星で格付けされ、その横には総合評価を示す点数が表示されています。大半は総合評価が3点台で星3つですが、その中に総合評価が4.7点で、星が4つ半のワインを見つけました。これ以外のワインを探したくなるでしょうか? 多くの人が探すのをやめるでしょう。このように星の数で商品を評価してしまうことが、e口コミの「星の罠(わな)」です。」

2019年12月25日付日本経済新聞

これは、人間は誰もが自分の下した決断が正しかったという確証を求める「確証バイアス」に陥るためです。自分の判断は正しかったんだと自分で自分を納得させるために星が多いほうへ流れてしまう現象です。

誰だって、みんながよいと思っているものは良いものだ。という同調効果と判断が正しいという確証バイアスによって選ばれやすくなります。

こういった判断はあまりその商品やサービスに対する知識がないときにより強く表れます。

「数の罠」や「星の罠」に惑わされずに、正しい判断をするにはどうしたらよいのでしょうか?

数の罠に陥らないためには、大局的な視点をもって口コミの内容を理解して、他の口コミサイトを見たり、知人に聞いたりしてみること。

星の罠に陥らないためには、星のばらつき見ること。

見極めるポイントは、商品のタイプによって異なり、美容関連や映画や小説など人の感性が影響する商品は人によって大当たりするときもあれば大外れもあるような5つ星と1つ星に投稿者の評価が二分しているほうが好ましく、資格取得本など実用的な商品は3つ星に集中しているほうが、品質が安定している表れで好ましい傾向にあるようです。

口コミひとつとってもの実証研究が進み、人の行動心理が明らかになってきました。

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