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世界最古の旅行会社とされるイギリスの旅行会社『トーマス・クック・グループ』がロンドンの裁判所に破産を申請しました。私と同世代(昭和生まれ)の方は、トーマスクックの時刻表を手に海外旅行を経験した方も多いのではないでしょうか?
日本でも2017年に格安旅行代理店の草分け的存在の「てるみくらぶ」が破産して、旅行者が帰れなくなる事態が発生して世間を騒がせましたが、「てるみくらぶ」の2016年度の売上117億円に対して、「トーマス・クック・グループ」の2017年度の売上は9,523億円とその影響は桁違いです。
英BBCは、破産の要因を「ネットの普及により多くの旅行者が代理店に頼らずに自分で旅行を計画している」と分析しています。イノベーションのジレンマにも書かれていますが、新しく競合が現われたとき、えてして競合の悪いところばかりに注目してしまい、取るに足らない存在として見逃してしまいがちです。
ところで、2013年8月に休刊した『トーマスクック・ヨーロッパ鉄道時刻表』。元社員が立ち上げたEuropean Rail Timetable社の手によって、『ヨーロッパ鉄道時刻表』として今尚、毎月発行されています。本業の企業が破産しても創業の原点が生き残るとはなんとも複雑な思いです。
参考:https://www.thomascookgroup.com