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ポケットベル。
通称ポケベル、ご存知ですか?マッチ箱くらいの黒い箱。ちょうど広末涼子がdocomoポケベルのCMに出始めたころ、私は高校2年生でした。初めてポケベルを手にした日の夕方、ご多分にもれず自分で自分に「オハヨウ」と打ったのは私だけではないはず。
電電公社(現NTT)がポケベル事業を始めたのは50年以上前の1968年。私の父も持っていましたが、突然ピーピーと音が鳴るだけで、音を鳴らせるのは会社だけだからとポケベルが鳴ったら会社に電話をかけていたそうです。
ところが、数字が表記できるようになるとその役割は業務用の呼び出しツールからコミュニケーションツールに変わり、1996年には登録数が1000万件を超えます。その後、携帯やPHSにその役割を奪われて市場は一気に縮小しdocomoは2007年に撤退してしまいます。そして、2019年9月30日、唯一サービスを提供していた東京テレメッセージがついにサービスを終了しました。
さて、東京テレメッセージのその後。ポケットベルに使用されていた280MHzという電波は建物の奥まで届く非常に強い電波であることを利用して、今後は防災メッセージ用に再利用して、事業再編するそうです。
企業寿命30年と言われますが、私は寿命があるのは事業だけで、企業寿命というものは存在しないと思っています。時代に合わせてしなやかに変化できない企業が廃れていくのではないでしょうか。自分たちのコアを大切に、時代に合わせてしなやかに変化ができるようにあり続けたいですね。