ずいぶん前のことですが(2012年)、ZOZOが送料無料をやめたとき、「ZOZOTOWNの送料が高い」とTwitterでぼやいた顧客に対し、当時社長だった前澤さんが、「ただで商品が届くと思うんじゃねえよ」などと一喝して大炎上したことがありました。この時は前澤さんが発言の謝罪はしたものの、ZOZOの送料は今でも210円~560円で設定されています。私たちが日ごろ使う宅急便の送料に比べると破格とも言える安さですが、送料無料に慣れてしまった消費者にとっては不満となってしまったようです。
もっとも、送料無料となっている場合であっても上代に送料を忍び込ませてわからないようにしているだけで、実質その費用は利用者が負担していることがほとんどでしたが、
楽天が運営する通販サイト楽天市場が、出店者に事実上の送料の負担増を強いる「送料無料」を打ち出しました。
これにともない、アパレル業界で飛ぶ鳥を落とす勢いの作業服販売大手のワークマンが、楽天市場から撤退を表明しました。機能性や低価格でブランド力や認知度を高めているワークマンだからこそ、今回の強気なプラットフォーマー楽天に対抗することができたのでしょう。
美容室の強大なプラットフォーマーといえばホットペッパービューティー。
ここもホットペッパービューティーを介した予約には掲載料金の他に数%のポイントを美容室負担によって利用者インセンティブをつけています。
美容室の集客サイトではホットペッパービューティー一強状態が長く続いていますが、イノベーションのジレンマによれば、ヤフオクとメルカリの関係のように技術革新によってある日突然トッププレイヤーが変わることは十分にあり得ます。
次の果実を得るのは誰でしょうか。
その台風の目となりそうなサービスが先日LINE社よりローンチされました。(続)