ファーストリテイリングの会長兼社長柳井正さんが社外取締役を務めていたソフトバンクグループから退任を発表しました。本業に専念するためとのことです。
ソフトバンクグループは柳井さんを2001年からソフトバンクグループの社外取締役に招聘。2014年には日本電産の会長である永守重信さんを招聘し、日本を代表する経営者を社外取締役に据えてグループのかじ取りをしてきました。
ところが、日本電産の永守さんは2017年9月に辞任。理由は「本業との兼務が困難となった」ためとのことでしたが、 日本電産 は翌年2018年7月に2019年3月期の業績の下方修正を発表。その際の会見では「尋常ではない変化」と語っており、自社になんらかの予兆を感じていたのかもしれません。
2019年10月にソフトバンクグループのグループ会社であるZホールディングスがアパレル通販大手ZOZOを買収。ファーストリテイリングの柳井さんとZOZOの前澤さんとの関にはいくつかの逸話があります。
前澤氏はこう問いかけた。「なぜ柳井さんは数字や規模ばかり気にされるのか。自分は売上や利益云々の話よりファーストリテイリングの理念や顧客にどのような価値を提供しているのか、そういう話を柳井さんから聞きたかった」。対して柳井氏はピシャリと言い放った。「そういうことは、まず君が自分の会社の数字を作ってから言いなさい」
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33758920T00C18A8000000/?n_cid=DSREA001
また、 ZOZOがゾゾスーツを発表した際には、
おもちゃですよ。あんなのを買っていちいち測るのは面倒くさい。店舗で店員に測ってもらった方が早い
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33756090T00C18A8000000
前澤さん率いるZOZOにあまり良いイメージを持っていなかったのではないでしょうか。
今回自分が社外取締役を受けている会社のグループ会社がZOZOを買収したので、そのメンバーになることにもつながることを危惧した柳井さんが辞任にいたったというのも理由の一つにあるかもしれません。
利益相反行為と捉えたという意見もあるようです。
https://www.fashionsnap.com/article/2019-12-29/softbank-yanai-left
今後のZOZOとユニクロの関係に注目です。